甘くて美味しい完熟トマトの作り方 コンプリートバージョン(6) 定植の方法

トマトの作り方

イマジンファーム・アップルトマト オリジナル農法でのトマトの作り方

イマジンファーム・アップルトマトのあるスギです。

今日は9月24日です。猛暑の日々もやっと終わり、朝、晩は大分涼しくなってきました。

最近、20歳頃読んでた本をKindleで読み返す事が多くて、あの頃とはまた違った気づきや、読後感があります。

当時は読んでもさっぱり分からなかった、量子力学の基本的な考え方とか、「エメラルドタブレット」という、なんか怪しげな本の内容とかが、スーッと頭の中に入ってきます。ある程度経験を積み、知識量も多くなったのが原因でしょうが。

あの頃は、とにかく世の中に存在するあらゆる知識を吸収したいと、知識欲がものすごく、食欲、睡眠欲、性欲より知識欲という感じでした。

大学にも行かず、友達とも会わず、ひたすら家にこもって本を読んでいました。お金がなくなると短期のバイトして、お金が貯まると本を買って読むの繰り返しでした。

未来は全く見えなかったですけど、ものすごく充実感があり、幸せな時期でした。 

当時ハマっていたのは、宇宙、地球、人類の歴史、仏教、心理学、波動理論、音楽、文学、映画などです。

自分というものが何か分からず、どういう人生を歩んでいけばいいか分からず、必死で自分探しをしていたのだと思います。農業で生きていくとは当時は思ってもいませんでした。

今になって思うと、あの頃蓄えた知識や考え方が自分の基礎となり、農業という仕事にも少なからず影響しているなと思います。


今回は苗の定植の方法です。

基本事項

私が取り入れている栽培方法は、隔離培地を利用した養液土耕栽培になります。地面と培地を隔離して、培地に土を使用し、肥料は液肥で施肥していきます。

この方法だと、培地に土を使用しているので、土の緩衝力で養液栽培で起きやすい生理障害や塩基バランスの乱れが和らげられます。

また、隔離培地なので水分コントロールしやすく、ステージごとの理想のスタイルにもっていきやすくなります。水を絞って糖度を上げていく栽培方法には適しています。

農場はビニールハウス5棟で370坪あります。370坪のハウスに4000株定植していきます。通常栽培は2500株〜3000株くらいなので、結構密植栽培です。

しかし、水を絞って栽培し、株をスリムにコンパクトに仕立てていくので、株が混み合って作業しずらいとか、トマトに悪影響があるとかはないです。

定植前準備

整地した隔離培地に灌水チューブを引いていきます。1畝2本ずつ引いていきます。

長さ95センチのシルバーマルチを2分割して引いていきます。

シルバーマルチの利点は、光の反射によって害虫が寄り付きにくい効果があります。そのため、農薬の使用量を抑えることができます。また、光の反射によって果実の色づきをよくする効果があります。そのため、高品質な果実が収穫できます。さらに、保温効果と地温抑制効果があります。

アザミウマ類やアブラムシなどの害虫を防ぐことで、ウィルス病を予防できます。アルミの反射により、高温時の地温上昇を抑えますが、白黒マルチほど地温抑制効果は高くありません。土壌の水分を保持することで、水やりの手間を減らすことができます。

雑草の繁茂を抑制します。土壌の跳ね返りによる病害を予防します。

マルチに20センチ間隔で定植穴を開けていきます。

灌水して土を湿らせておきます。だいたい1畝500ℓほど水を流します。シートに開けた排水穴から水が出るくらいが目安です。

タンクに水を溜め、ポンプの力で灌水していきます。初期生育を抑えるために肥料は混入しません。水単体で灌水します。

定植

暑い時期なので、定植する時間帯は、夕方日が暮れてからか、曇りか雨の日が良いです。

育苗期間20日〜30日の若苗を、セルトレイから直接培地に定植していきます。接木、ポット移植はしません。自根栽培です。

金属製の棒で植え付け穴を開けていきます。

苗を置いていきます。

土を寄せ、軽く押さえていきます。

定植後はたっぷり水をあげます。

9月の時期では、2、3日で活着します。活着したら毛根が伸び始め、地上では本葉が勢いよく展開し始め、葉の色は濃い緑色になっていきます。

若苗の自根栽培は、定植後勢いよく根が伸び養水分を過剰に吸収しやすく、栄養成長に傾き株が暴れやすくなるので、活着したら株が萎れるまで灌水は控える。

家庭菜園の場合(プランター栽培)

定植は露地ではなく、プランターをお勧めします。プランターの方が水分コントロールしやすいし、移動もできるので、大雨や台風の被害から逃れることができます。

プランターは市販の物を購入してもいいですし、自作してもいいです。

おすすめの培養土の種類と割合は、真砂土6:パーライト3:籾殻くんたん1の割合です。それらを撹拌し使用します。

定植前に培養土をしっかりと湿らせておきます。

元肥は使用しません。定植後、活着し苗が成長する過程で、葉の色が薄くなってきたり、株自体が貧弱になってきたら、液肥を与えます。

定植時期は4月〜5月です。最低気温が12度以上になったら植え付けましょう。

株間は30センチ〜40センチで、土の量は1株あたり20ℓ〜30ℓあたりが目安です。

マルチングはマルチシート、バーク堆肥や藁、ヤシガラでもいいです。

セルトレイから直接定植してもいいですし、ポットに移植して苗を大きくして定植してもいいです。

・セルトレイから直接若苗を定植した場合

ポットに移植して、育てる手間が省けて楽です。

定植後、勢いよく根が伸び、養分を多量吸収するので、栄養成長に傾いて株が暴れやすくなります。

・ポットに移植した場合

1番花が咲くまで1ヶ月ポットで育苗します。

その際、節水管理(苗が少し萎れてきたら水やりする)しながら苗の成長を抑制して育てます。定植後は栄養成長と生殖成長のバランスがとれ、苗が暴れすぎず、管理しやすくなります。

定植後はたっぷり水をあげます。苗が活着するまでは4日〜5日くらいかかります。それまで土を乾かさないようにしましょう。

苗が活着したら、根を広く深くまで張らすために水を絞って管理していきます。株が全体的に萎れてきたら水やりします。

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