植物と意識と農業

農業の未来

ー植物に想いは届くのかー

イマジンファーム・アップルトマトのあるスギです。

農業を生業としていて、毎日トマトと触れ合っていると実際に感じることがあります。

「トマトは人間の想いを感じ取れるのではないのかと。」

「植物にも意識や感情があるのではないかと。」

なぜなら、想いや愛情のかけ方によってトマトの出来が違ってくるからです。

独立し、ひとり農家で営農し始めた頃は、植物の成長を促進する肥料や微生物資材や酵素や核酸などいろいろな資材を試したりしていました。人から聞いたり、本で調べたり、ネットで検索したりしながら、手当たり次第試していました。

しかしどれも資材の効果があるのか、ないのか分からなかったり、効果が現れても一時的だったりして、結局はどの資材も使用しなくなりました。

その資材を使用すれば病害虫を寄せ付けず、無農薬栽培が可能になるとか、収量が5倍10倍になるとか、高品質の作物が収穫できるとか、情報に踊らされていました。

それで栽培方法を見直して、余計なことをせずシンプルに基本に忠実に、それを徹底して行うように改めました。

肥料や資材などに頼るのではなしに、自分の知識、技術、想いに重点を置いてトマト作りを開始しました。

毎日よく観察し、手間ひまをかけ、愛情をかけ栽培した結果は、収量、品質ともに過去最高の出来でした。

特にこだわったのは、愛情、想いをトマトにかけながら栽培することでした。それまでは、愛情、想いなんかかけなくても、良い肥料、良い資材、良い環境があれば、良いトマトはできるはずだと思っていました。

しかし、目の前にある収穫後半まで生き生きして、たわわに実を付けるトマトを見ているうちに、農業に本当に必要なものは、物質的な環境要因ではなしに、精神的な愛情や想いなのではないかと考えるようになりました。

それで、植物と意識の関係を少し勉強してみることにしました。その中で一番興味深く、参考になった本が今回取り上げる、「植物の神秘生活」です。


植物と神秘生活

「植物の神秘生活」は、ピーター・トムプキンズとクリストファー・バードによって1973年に出版された本で、植物が意識を持ち、感情や知覚力を持っている可能性を探求する内容です。科学的な実験、スピリチュアルな考え方、そしてエコロジーに基づいた理論を組み合わせ、植物の神秘的な側面を明らかにしようとしています。

その中で大きく取り上げられているのが、クレーブ・バクスター博士です

クレーヴ・バクスター博士は、1960年代に植物が意識を持っているのではないかという仮説を提唱しました。彼は主にポリグラフ(嘘発見器)を使った実験を通じて植物の反応を測定し、これに基づいた研究が「バクスター効果」と呼ばれています。以下に彼の研究の主な詳細を説明します。

最初の実験

バクスター博士は、葉にポリグラフ(嘘発見器)を接続して、植物が外部刺激にどう反応するかを調べました。当初、彼は植物が水を吸収すると電気抵抗に変化が生じると考え、それを記録することが目的でした。しかし、予想外のことが起こります。

彼が植物(ドラセナ)に「葉を燃やしてみよう」と思った瞬間、ポリグラフの針が急激に変動し始めたのです。重要な点は、実際に葉を燃やしていないにもかかわらず、彼の思考が植物に影響を与えたと見られたことです。これにより、バクスターは植物が人間の意図や感情を察知できる可能性があると考えました。

強い感情への反応

次のステップで、バクスターは植物が強い感情や意図に敏感に反応するのではないかと仮定しました。彼は植物が人間の感情的な活動にどう反応するかをテストするため、他の部屋でさまざまな実験を行いました。

卵の破壊実験 彼は生卵を火にかけたり、破壊したりして、植物がこれに反応するかどうかを調べました。この実験では、卵が破壊された瞬間に植物が強い反応を示したと報告されています。

小さなエビを殺す実験 別の実験では、小さなエビを熱湯に落とすという強い情動的な行動に対して植物が反応するかを調べました。この時も、エビが死んだ瞬間に植物が反応したとされています。

遠隔反応

さらに驚くべきことに、バクスターは植物が距離を超えて反応できるのではないかという実験も行いました。ポリグラフを接続した植物を一つの部屋に置き、別の部屋で強い感情を伴う行動を取った場合、植物が反応するかを確認しました。彼の報告では、物理的に離れていても、強い感情や思考に植物が反応する様子が観察されました。

「一次認知」理論

これらの実験結果を元に、バクスターは「一次認知(Primary Perception)」という理論を提唱しました。これは、植物が意識や感情に類似した何かを持っており、人間や他の生命体の意図や感情を直接察知できるという考えです。彼の主張では、この認知能力は時空を超えたもので、植物が遠く離れた出来事にも反応することができるとされました。

バクスターの仮説

バクスターは、植物が「一次認知」という特殊な感覚を持っており、これは通常の五感を超えた何かであると考えました。これによって、植物は物理的な距離を超えても、他の生命体の感情や行動を「感知」できると主張しました。バクスターはこの現象が、通常の電磁的シグナルや化学的反応では説明できないものであり、植物が何らかのエネルギー的または意識的な「フィールド」によってこれを実現しているのではないかと考えました。


「植物と神秘生活」では他にも沢山興味深い研究結果があります。

植物と人間の驚くべき関係

植物の感覚と感情

植物と音楽

植物の神秘的な力

植物と地球の調和

人間と植物の未来

など興味深いトピックスに溢れています。

『植物の神秘生活』は、従来の植物学的な見解を超えた新しい視点を提供し、植物が単なる「物質」ではなく、感覚を持つ存在である可能性を示唆しています。科学的根拠に基づく部分と、ややスピリチュアルな解釈の両方が織り交ぜられており、現代科学に対する挑戦とも言える内容です。


この本全体に流れているテーマは、植物は感覚や意識を持ち、人間の存在を認知し、感情や想いを感じ取ることができる。

人間の存在だけではなく、音楽や音の振動に反応し、他の植物とのコミュニケーションや労わりあい、昆虫、動物、微生物、月や惑星との間にも意識や波動を通じたコミュニケーションを取り合っている。

植物には、現代科学では未だ解明されてはいない意識や感覚が確実にあり、我々の常識を根底から覆すような超感覚的な意識を持っている。

遠く離れた場所で発生した出来事に反応したり、感情や知性も持ち合わせ、宇宙や地球のエネルギーと調和して成長する存在であるとされています。

人間の愛情を確実に感じとり、愛情を受け取った植物は元気ですくすくと成長していき、逆に愛を与えず無関心でほったらかしにしていると、貧弱になり、弱々しく、病害虫に蝕まれ、枯れていきます。

農業するに於いても栽培している作物に対する想い、愛情は確実に作物に届いており、その想いを汲み取って作物も元気に健康に成長していくと思います。

トマト栽培を極めて、限界突破していくためには、トマトに対する愛情、想い、そして、理想としているトマトがたわわに実り、甘くて美味しい果実をたくさん収穫しているという具体的なイメージ力を持つことが必要になってくると思います。

愛情、想い、イメージ力の具体的で実践的な活用が、未来の農業の可能性を切り開いていくのではないかと確信しています。

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